※記事製作時のバージョン:Blender2.83
プリンシプルBSDFとは
「これさえ使えば現実的な物質の質感が表現できる優れモノ」です。
現実の物理法則をベースにした統合シェーダーで、さまざまな物質の測定データに基づいた「質感の要素」がパラメーター化されていて、入力値に応じて最適な見た目に自動で調整してくれます。
プリンシプルBSDFには沢山のパラメーターがありますが、マニュアルや解説サイトではあまり詳しい説明はされていません。
各パラメーターの具体的な使い方や、「○○の質感を作る場合にはどうすれば良いか」というような辺りは自力で手探りしなくてはいけません。
というわけでこのシリーズ『プリンシプルBSDFでいろいろな質感の作り方』では、自分自身の試行錯誤も兼ねて、いろいろな質感(マテリアル)の作り方を探っていく事にしました。
今後作る物
- 樹脂製品(プラスチック、ゴムなど)
- 金属
- ガラス、宝石
- 陶磁器
- 半透明樹脂(シリコンなど)
- 布、革製品
- レンガ、タイル
- 木材
などなど。
簡単なものから順に作っていって、各パラメーターの使い方を一つずつ詳しく見ていく予定です。
ちょっと雑学的な補足
プリンシプルBSDFはBlender独自の機能ではありません。
元々はウォルト・ディズニー・アニメーション・スタジオが開発したもので、Blender含め多数の3D-CGソフトで使われています。
そのため、プリンシプルBSDFが使われているソフト間では、マテリアル設定を共有する事ができます。
もう一つプリンシプルBSDFの便利な使い方として、画像テクスチャを繋げるだけでリアルなマテリアルが設定できる「PBRテクスチャ」があります。
PBRテクスチャは有料も無料も沢山の種類がネットに公開されています。
他のソフトで作られたテクスチャでも共通で使えるので、細かい事は気にせずにダウンロードすれば、簡単に様々なマテリアルを設定する事ができます。
それはそれとして、この記事では基礎練習のため、画像テクスチャは使わずに質感の作り方を探っていきます。
※添削・構成アドバイス:相方
参考サイト
追記
宣伝です。
今回サムネに使用したボーリングの球とピンの3DモデルをBOOTHで販売しています。